2014年9月21日日曜日

巨大地震、富士山噴火予測:当たらないのが慰み、当たれば計り知れない大惨事に

GPS
岡山県の岡山ブルーハイウェイのSAに設置されていた
首都圏、南海トラフ巨大地震、富士山噴火の予測が相次ぐが予測外れが慰みで、当たれば計り知れない大惨事と化す。3.11以降日本全土での歪みの貯まっている領域の報告や自らの研究成果として警告を発する学識者、民間研究者もいるが公開した地震の発生は的中しないが非公開の予測は的中しているようだ。

サンデー毎日(2014.9.21)には、「富士山噴火が迫っている」と科学誌サイエンスに載った最新論文を紹介されている。地震波で地中を伝わる速度を調べた結果、富士山のマグマだまりは地下20km付近にあるが、今回10kmより浅い地下構造に変化があり噴火を引き起こす可能性があると言うのだ。

噴火の周期は300年、何時噴火しても可笑しくない時期に来ていることは確かだ。富士山から30km程離れた箱根山も、3.11直後に地震が発生した事もあり噴火の危険を指摘する研究者もいるが、温泉地学研究所の研究員は「マグマだまり」の位置に変化はないという。

大地震予兆マップ
週刊ポスト(2014.9.8)
そして、週刊ポスト(2014.9.8)では、測量学の権威者である東京大名誉教授の村井先生が、「2014年後半 「大地震の予兆」マップ」を発表している。

以前、日本地震学会で「地震は予知できるかどうか」の議論がされたことがある。「予知は不可能」という意見もあるが、それでは余りにも今まで蓄えてきた知識がダメになる。

今まで、地震予知としては井戸水の水位や温度、FM電波の異常、動物の異常行動、植物の電位変動、ラドン濃度に地震雲などが上げられるが最近は日本全国1300カ所設置したGPSでの地殻変動も有望になってきた。

週刊ポストの記事によると、村井先生は、GPSを使った電子基準点変動の推移から4cmを警戒ラインとし地震発生を予測している。地震発生の危険が高いと言うことで情報を公表した予測がそのまま当たってはいないが、会員向けに発している予測はかなり当たっているようだ。

それによると、飛騨・甲信越・北関東ゾーン、首都圏・東海ゾーン、南海・東南海ゾーン、九州・南西諸島ゾーンに分けた警戒ゾーンを設定し、半年以内に震度5以上の地震が起きる可能性が高いと言う。

9月16日 茨城県南部地震
前橋でも震度5弱
民放テレビニュースより
そのうちの飛騨・甲信越・北関東ゾーンにおいて、実際に震度5弱の地震が発生したのだ。

916日午後028分、茨城県南部を震源とする地震が発生し、栃木、群馬、埼玉で震度5弱、重傷2人、警鐘7人、崖崩れも発生した。

3.11以降活発化している領域でもあり、多くの研究者が「地震の巣」と指摘していた領域だ。

他の研究者の報告を見ても、日経新聞(2012.3.10)の「巨大地震の危険が指摘されている領域」では、北海道東部~三陸沖、伊豆・小笠原海溝沿い、マリアナ海溝沿い、糸魚川~静岡構造線断層帯、南海トラフ沿い、南西諸島沿いが指摘されているし、朝日新聞(2013.10.31)での「エネルギーの貯まっている恐れのある日本列島周辺のプレート」として伊豆・小笠原海溝、南西諸島海溝が上げられている。

朝日新聞 2013.10.31
静岡大の生田助教は、世界のプレート境界での地震ではM9級の巨大地震を起こす恐れのあるのは日本近海を含めて17カ所もあると言うのだ。

まだ、当たっていない予測だって「外れた」と言って切って捨ててはいけない。「今年末までに○○でM7の地震」と期間まで指摘したとしても、私たちには長く感じるが地球にとっては瞬間なのだ。そこを間違ってはいけないのだ。発生する危険は十分にあるのだ。

地震発生のメカニズムも分かっていないのに地震予知など出来るはずがないという意見もあるが、NHKスペシャル(2014.9.20)「巨大災害」で巨大地震の発生メカニズムも分かってきた。


日経 2013.3.10

それによると太平洋プレートの表面にある山や凸凹がそのまま陸側のプレートに潜り込み強くかみ合って大きな歪みが出来ていたが、マントルからのヘリウム3を含む水で滑りやすくなり、水が巨大な地震の引き金になったというのだ。

更に、今日(21日)のNHKスペシャル「巨大災害」では、そのマントルからの水が陸側のプレートの内部にしみ出て岩石を溶かしマグマとなり火山噴火の要因になっているのだ(勿論揺れの原因にもなる)

巨大地震発生のメカニズムが分かってくると地震予知も可能になる。GPSによる地殻変動と組み合わせれば十分信頼性のある予知が出来るのではないか。



水が巨大地震に引き金に
NHK スペシャル「巨大災害」 2014.9.20

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