2015年9月15日火曜日

今、支持が少ない安保関連法案:安倍総理曰く「時が経てば理解が広がっていく」と

参院で審議中の安保関連法案も今、支持が少なくとも「時が経る中で間違いなく理解が広がっていく」と安倍総理は言う(Tokyo Web 2015.9.15)が、立憲主義に反し解釈改憲で違憲の法律を制定したとして「悪しき例」として憲法の教科書に残るのではないか。世論調査でも60%を超える国民が「今国会の成立の必要性はない」という民意を無視して「決める時は決めなければならない。それが民主主義だ」ともいうのだ。

立憲主義に反し、第9条を解釈改憲して強引に安保関連法案を通そうとする何と身勝手な民主主義の持ち主なのか。

中国の尖閣諸島領海侵犯、北朝鮮の核ミサイル問題と緊張が増している今、「国民の命、安全を守るためにも不可欠な法案で早く成立させなくてはならない」という考えだ。

安倍総理としては、中国が今の領海侵犯から一歩踏み出し尖閣諸島に上陸し、実効支配でもされたら安倍政権の存在は一編にぶっ飛ぶ恐れがある。それを避けるにはどうしても米国との関係を強力にして抑止力を強めておきたいのだ。

国連出席の際にオバマ大統領とも会談するだろう。その時のお土産として辺野古移設、安保関連法案がうまく進んでいることをアピールしたいのだ。

一時メデイアを目の敵にしていたが、今、テレビに出演して法案の重要性を自ら説いているようだが、新聞報道ではテレビ朝日、TBSには出ていないという。安倍総理は厳しいことを言う番組はいやらしい。報道ステーションの古館さんやコメンテーター、TBSのニュース23の岸井さんなどは堂々と安倍政権批判をし、正論を吐いている。

安倍さん一人が出演し、自分の言いたいことを言い、耳さわりの言い質問をしてくれるキャスター、コメンテーターが好きなのだ。

そんな生ぬるいことをしていては支持は広がらない。国会は既に200時間を費やしたのだから採決ということになるらしい。今理解が進まなくても将来きっと理解される時が来ると考えているのだろう。

しかし、この法案は立憲主義に反し、憲法9条を改正するのではなく、安易な解釈会見で成立させる憲法違反の法律を作ったということで大学の憲法の講義や教科書で「悪しき例」として利用されるのではないだろうか。

万一、この法案が成立したとしても実際の運用になるとまた一悶着するだろう。国会での事前承認が必要といっても「新3要件に照らし内閣が総合的に判断する」ということは全面的に時の総理の恣意的運用もできるのだ。超保守的な安倍政権で運用する機会がないことを望むばかりだ。

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