2015年11月8日日曜日

進む車の自動運転技術:車を買って走る醍醐味はどうなるのか

東京モーターショーでも車の自動運転が大きなテーマになっているが、車を買って運転する醍醐味はどうなるのか。「何のために車を買うのか」という疑問も上がってくる車社会になった。

政府は「官民対話」で、新産業育成に車の自動運転技術を上げ規制緩和と共に投資を促している。道路交通法を改正してでも「運転手要らずの車」「運転手アシスト付きの車」社会を目指しているのか。

折しもトヨタが自動運転技術の開発の拠点を米・シリコーンバレーに移し5年間で1250億円を投資すると新聞発表した。アップル社は逆に横浜に研究所を開設するという。安倍政権の意向を反映しているのはアップル社の方だが。

「左車線に注意してください」「右車線に注意してください」「前に注意してください」、これらは私が今、車に積んでいるドライブレコーダーの音声だ。もっとあるのだろうが大体この3種類が多い。「前に注意してください」のメッセージは前の車が動いた時、車間距離が縮まった時は警報音とともにでるが、バックしているときにも「前に注意してください」という。

余りにも頻繁にメッセージが発せられるので同乗した孫が「うるさいね」という。「注意しろと言っているのだからいいんだ」と応える。

こういった危険なときに、車が自動で車線をはみ出るのを防止したり、追突を防止したり、場合によってはスピードを落とすことも出来るのだろう。私の車にもクルージングシステムが付いており、一定の速度で走行することが出来るが残念ながら一度も使ったことがない。

説明書を読むといろんなコトが書いてあり注意事項もあるが、まだ十分に信頼が出来ないのでセットしたことはない。以前、岡山からの帰りの山陽自動車道でスピード違反(制限速度80km)で自動取締機(オービス)に捕捉されたことがあるが、こんな時にセットして走れば「免停処分など受けることはなかったのに」と思うが、それ以降もセットしたことはない。

テレビで手を離して公道を走る映像を見ると「おっかなそうな」感じがする。運転席に座っている男性も手は離しているが、いつでもハンドルを握り直すようピクピク動いているのがよく分かる。

事故は起きないものかと心配していたら、名古屋で自動運転中にガードレールに接触したというニュースを見た。原因が何だったかは忘れたがこう言うことが頻繁に起きるのだろう。

当然に責任はどこにあるのかと言うことになる。

又、数少ない車だけが自動運転出来る機能が付き、大多数の車は人間が運転するとして自動運転の車が急停車などの事故回避行動を起こしたとき、他の車等が追突に巻き込まれる心配はないのか。

GPSの精度も良くなければならない。カーナビが一時狂った経験があるので、時々狂うコトも考えなくてはならない。

勿論、自動運転が不可能になったときには警報音がして手動運転に変わるのだろう。東京モーターショーでは自動運転になるとハンドルが収納される機種もあるらしい。手持ちぶさたはかえって心配ではないか。

ところで今、若者の車離れが進んでいるという。車を駆って醍醐味を味わう機会も減ると車を買う人間も減るのではないか。

そして、折角自動運転の機能が付いた高価な車を買っても機能を十分に活用しなければ宝の持ち腐れになり従来型の車が売れるようになる事も考えられる。

高齢者などのことも考えて決められた路線を「運転手要らず」の車を走行させることも出来るだろうが、人間にとっても危険な技術になる可能性は強い。

正しい判断が出来る人間が、自分で運転できることに越したことはない。


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