2016年3月27日日曜日

ベルギー同時テロの監視カメラ:どうして未然防止に役立たなかったのか

ブリュッセル空港での監視カメラ映像
讀賣新聞 2016.3.23
パリ同時テロに続き22日発生したベルギー同時テロでの空港の監視カメラの映像を見るに付け、どうして未然防止に役立たなかったのかと不思議に思う。画像認識技術がどんなに進歩しても、その画像を利用する人間が意識改革しなければ、いつまで経っても「事故前はスルーで、事故後に役立つ」映像でしかない。

新聞で報道されているこれだけの画像があれば、異常を事前に察知でき、未然に防止できたのではないか。

少し前だが、テレビで画像認識技術(?)の進歩を紹介する番組を見たことがある。多くの通行人で溢れる駅構内で、何やら手渡す「異常行動」をピックアップしていたのだ。そこまで技術は進歩している。

今回のブリュッセル空港での容疑者と思われる3人の画像を見ると、3人が一様に手押し車を押して通行している。2人の左手には手袋をはめている。辺りをキョロキョロもしているだろう。

異常を察知するには十分すぎる情報ではないか・・後で分かったことなので何でも言えるが。

日本の画像認識技術を利用していれば未然に防止できた可能性はあるが、どんなに技術が進歩しても、その技術を利用するのは人間だ。空港の監視員、警備員の意識の問題になる。

それにしてもテロ集団は惨いことをするものだ。今回はEU本部などがありベルギーの中心となる空港や地下鉄駅だったが、本命は原発だったようだ。原発だったらどんな惨事になっていたか、福島第一原発事故を経験している我が国にとっては容易に想像が付く。

でも、ベルギーにも落ち度はあったようだ。責任者が辞任した。

トルコからのテロの情報を軽視していた。テレビの情報番組にでたコメンテーターは空港の警備が厳しい区域に入る前の区域での犯行だったことを指摘していた。
又、讀賣新聞(2016.3.27)でベルギーに在住するエッセイストの大野さんも「この空港はガランとした死角が多く、若い軍人が携帯の画面を見ながら歩いていた。何かあっても大丈夫なのか」と心配していた。

最先端を走る画像技術も使う人間次第だ。


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