2016年4月5日火曜日

GPS、地殻変動、マントル、歪み:次の巨大地震はどこだ?

岩盤が幾つかのブロックに分かれて地下深く割れ目が出来
巨大地震の震源域か
2016.4.3 NHKスペシャルより
GPS,地殻変動、マントル、歪み:次に起きる巨大地震はどこだ? 3.11東北地方太平洋沖地震の想定外巨大地震発生後、地震発生メカニズムの研究が進んでいる。4月3日のNHKスペシャル「シリーズ巨大災害」・・日本列島に新たな脅威、次の地震はどこかでの東北大、京大の研究者の研究は目をひいた。

地震予知は我々の念願であるが、不可能という研究者が多い。地震発生のメカニズムが分からないのに予知など出来るはずがないと言うのだろう。

3.11以降、同じ震源域付近で巨大地震の可能性が指摘されている。日本海溝の反対側を震源とするアウターライズ地震と内側で発生する地震だ。5年前の発生は50kmより深いところは割れ残っているというし、アウターライズ地震は過去には9年後に発生したという事例も海外ではあるのだ。起こればM8クラスだ。

巨大地震となるために、何とか事前に予知できないかと考えるのは当然だ。

地震後の追跡研究で一つの知見が得られている。スロースリップ現象だ。以前から北の方からスロースリップが発生し南下していた。そのスロースリップが止まったところが東北地方太平洋沖地震の震源域となったのだ。だからスロースリップを追跡すれば「今度はどこか」が分かるという。

そういう見方をすると、浜名湖、富士川河口近辺が要注意という学者もいる。この付近は日本の物流の動脈なので被害は甚大だ。

ところで3日のNHKスペシャルでは日本全国のGPSのデーターから地殻変動を観測、その地殻の隆起、沈下は地下で流動するマントルの粘弾性に影響されているらしいと言うのだ。日本は4つの岩盤で成り立っていると言われていたが実際には岩盤プレートがいくつものブロックに分かれているのだという。

そして、地下深くまで割れ目ができ、巨大地震の発生源になっているのだ。

海底に下ろした観測器の観測データを解析した結果、2011年の3月9日から11日にかけて異常な隆起が見られたという。ここは陸側プレートの下に海側プレートが8cm/年もぐり込み境界面では歪みが蓄積されていた。
地殻も地震前は西に、地震後は東に変わった。40cm移動したという。遠くロシアでも東に移動が見られたというのだ。

研究では実際の地殻の隆起と(マントルの流れによる?)シミュレーション結果は一致するらしい。

メモをとっていなかったので正確ではないかもしれないが、昨年10月18日に発生した鳥取県での震度4の地震も山陰地方がかなり東向きに歪みができ地盤に割れ目が出来た結果だという。いくつのも分かれたブロックの一つに鳥取県が乗っている。

そこで、「次に起きる巨大地震は?」ということになる。

研究者は20~30年以内に日向灘付近を挙げている(?)。南海トラフ巨大地震震源域の地殻変動シミュレーションからの結果らしい。

しっかりメモしながら見ていれば良かったのだが、正確度は別としてこう言う内容だったのではないかと思う。今後はこういった研究結果をどう予知に生かしていくかだが、今は発生メカニズムが分かりかけてきたという段階か。

ところで地震発生を予告していた結果はどうなったか。

週刊女性(2016.3.1)で立命館大の高橋先生が2月末~3月はじめにかけて東京湾直下地震が起きる可能性を予告していた。考え方は巨大地震が発生する前に付近で地震が多発するのだ。2015年12月26日の多摩川河口でM2.7~3.4で連続5回発生している。同じポイントでM1クラスが発生すると2ヶ月以内のM6.5の大地震が発生するという根拠だったらしい。

私も避けることが出来ないのであれば、出来るだけ規模の小さい地震であって欲しいとブログに書いたが、まだ発生していない。

首都直下地震は何時発生しても不思議ではないし、発生すればM6以上だろう。時期まで指摘するのはやっぱり難しいか。

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2016.2.18掲載
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