2016年6月3日金曜日

甘利、舛添スキャンダルに見る:「大山鳴動してネズミ一匹」ってとこか

甘利さんのあっせん利得収賄罪疑惑、舛添さんの「政治とカネ」疑惑を見ると「大山鳴動してネズミ一匹」ってとこか。何時も政治家が関わるスキャンダルの結果はこんな物だ。だから国民のフラストレーションは高まるばかりで政治不信につながる。

舛添さんのスキャンダルは参議院議員の時の「政治とカネ」の問題と都知事になったときの高額な外遊、公私混同の政治活動に分かれており、都議会の総務委員会での審議、百条委員会の設置などが検討されているが、弁護士による第三者の厳しい目での調査結果も7日には公表説明できるという。

何時までも先伸ばししていると都議会での心証が悪くなり百条委員会設置まで行くと辞職に追い込まれることを危惧したのだろう。

定例記者会見でも「全てが黒というわけではない」と強気の発言になっているが、法に素人のメデイア、都民、国民の目にさらされて人民裁判にかけられるのを避け、「専門家の目で見たらこうなる」と言いたいのだろう。

恐らく結果は、「政治とカネ」では「法に照らして違反となる事案は見つからなかった」「もう古いことなので調査に限界」と言うことになるのだろうか。

政治資金規正法は公明正大な政治活動を規制するもので政治資金の入りは厳しいが、使途は「政治活動に使った」と言えば合法なのだ。

一方、甘利さんの事案では特捜部は「嫌疑不十分で不起訴処分」にした。嫌疑不十分だから有力な証拠が見つからなかっただけのことだ。

TPP担当大臣を辞めたのだからそれ相当の責任は取り償いもしただろうが、第三者による調査はやった形跡がない。カネは受け取っているが規正法には引っかからないようだ。一部は秘書がネコババしていた。

特にあっせん利得収賄罪は職務権限が重要な犯罪成立条件だ。経済再生担当相(?)がUR、国交省関係の職務に関係しているかどうかは分からないが、実力者である政治家が権力を見せびらかして口利きすることは想定外なのだ。

小渕議員の「政治とカネ」の問題は群馬県政に衝撃が走るかと思っていたが、パソコンのHDにドリルで穴を開け証拠を破棄する荒手に出たが、秘書の責任で終わった。

問題になった明治座への観劇は再開したそうだ。田舎の選挙区だからこういうときしか観劇するチャンスはなく後援会の要望に応えたという。

小渕さんも紙おむつなど本来私用の物まで政治資金で買っていた。舛添さんも政治活動外と思われる出費が多かったが、「政治活動のため」と本人が言えば「そうか」と言うことになる。

私的な飲食にも多額の金が動いている。麻生さんに至っては一度に130万円にも及ぶという。舛添さんの例はかき消される金額だ。

我々は税金から320億円というカネを政党助成金として議員に配分している。これによって政治活動費に苦労することなく政治活動に邁進して欲しい法の趣旨だが政治資金はいくらあっても十分ではなさそうだ。

政局が込んでくると、官邸機密費から野党にカネが流れる。これを政治の潤滑油といった議員も居る。


スキャンダルが明るみになり特捜部が動くと「バッジを取りに行くか」と国民は期待するが、「大山鳴動してネズミ一匹」、本人の倫理感に訴えるしかないのだ。

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