2016年6月15日水曜日

【逆説】舛添流失敗のススメ

舛添さんが、こうも最悪の事態で辞任をした事は、余りにも優秀な舛添さんの思考が都民、国民の常識と大きくかけ離れていたことだろう。舛添さんは議長の勧告にも従がわず頑なに「辞任」を拒否しリオ五輪への対応を優先した。信用を失えば舛添さんの言いたいことも都議会に伝わらなかったことだ。

東京都知事は最近はその人気、知名度に頼りトップ当選できる候補者を自公が選び都民は知名度で選ぶ結果になり騙され失敗が続いた。

舛添さんも2年前に「東京世界一」を掲げて出馬したが、無理筋の自民党の推薦を受けるために自民党の政策を丸呑みさせられ当選はしたが、やる気をなくし東京オリンピックに傾かざるを得なかったのだ。

参議院議員時代の「政治とカネ」の問題、知事選前の木更津のホテルでの宿泊代か会議費か、公用車の公私混同、美術品の買い入れ、高額な都市外交が問題になると、自分の言葉で説明せず「政治の機微に触れる」、「精査する」「記憶にない」「反省」を繰り返し信用を大きく落とし続けた。

自分は国際政治学者を標榜していたほどで、政治資金規正法には精通して良いこと、悪いことを知り尽くしていたが、メデイアや国民の追求は素人の人民裁判の危険を感じたのだろう、法に精通した第三者である弁護士に調査報告を依頼した。

しかし、その調査も不十分で「調査の限界」を露わにし、火に油を注ぐ結果になった。如何に弁護士とは言え、舛添さんが秘匿したい事項は守秘義務があったのだ。

一連の質疑で国民の99%は納得出来ないとし、たった1%が納得したという結果だったが、私も「納得した」の方だ。あの程度の男だったことを。

でも、舛添さんの辞任で「政治とカネ」の問題をウヤムヤにしてはいけない。小渕疑惑でもあるように国民の常識外の品物を政治資金で購入しているのだ。そして、秘書、奥様のせいにして国会議員本人には責任が及ばない悪法をどうするか。共産党政権ができない限り政党交付金を排除する事は出来ないだろう。

その共産党は、今回も民意を反映し早くから追求、百条委員会の設置を要求していた。ブレない、迷わない一貫した姿勢は評価すべきである。

一方で、自公はだらしなかった。中央が決めて仕方なく舛添さんを応援したが、裏切られる事になり、対応が右往左往した。みっともない政党だ。

舛添さんにも都知事になり巨大な権限、金満自治体でもあって「お山の大将」に成り下がった。何でも出来ると思い込み石原さんのマネをしたのではないか。

登庁は週に数日、特別秘書を2人送り込んだ。石原さんは週に12日の登庁で都政は特別秘書が牛耳っていたが、問題になり最終的には石原さんが首を切った。

又、2人に共通することは記者会見でも饒舌だったが、一旦責任問題が浮かび上がると逃げの一手だった。石原さんは新銀行東京を立ち上げたまでは良かったが、経営難で税金を400億円つぎ込む羽目になったが都民への説明はしなかった。


昨日の真夜中までは「辞任なし」だったが、誰かに説得されたのだろう。続投を諦めた。後味の悪い幕引きになった。

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