2016年7月31日日曜日

小さな記事の大きな問題:甘利氏「不起訴相当」にみる国会議員の責任追及の難しさ

甘利前経済再生担当相の不起訴処分相当の記事は新聞では小さな記事だったが、国会議員の責任追及の難しさをまたまた目の当たりにした。

甘利さんの「あっせん利得処罰法」「政治資金規正法」違反容疑に対し地検特捜部が「不起訴処分」にした事に対して東京第4検察審査会が「不起訴相当」議決をしたという。嫌疑不十分ということなので、起訴しても有罪に持っていけないと判断したのだ。

甘利さん本人は不起訴処分でも秘書2人に対しては起訴するか不起訴にするかは今後検討するらしい。

久しぶりの「あっせん利得処罰法」違反事案で今度こそ特捜も国会議員を追求できるかと思っていたが、「権限に基づいた口利き、その見返り」という点で無理筋の感もあった。

自分の役所の部屋で100万円を受け取ったことを認めたが、如何にさん経済再生担当相で国土交通相のような立場での職務権限はなく、有力な国会議員としての口利きでは法的には無理だ。

URと建設会社の交渉は秘書が動いたようだが、大臣が知っていたとしても積極的な介入とは言いにくい。

地検特捜部が聞き取りをやると大臣と秘書が口裏を併せて大臣の責任回避の対策をするだろうし、URだって有力国会議員が関係する案件だから国会議員に不利な供述はしないだろう。

家宅捜査をやったとしてもメモを残していなければどうにもならない。「検察が注目」なんて記事が出れば関係者は不利な証拠は処分するはずだ。小渕さんの場合は関係者がパソコンのHDをドリルで壊したが、更新のため処分したというのだ。

検察審査会だって素人が資料に基づき判断するのは難しい。弁護士などの立場の人が助言するのだろうが、その人が無理だと言えば無理になる。「起訴すべき」と誘導し再度検察に回ってきても嫌疑を証明する十分な証拠が無ければ嫌疑不十分になる。

そういう議員は選挙で落とすしか方法はないが、小渕議員のように田舎選挙区では元総理から引き継いだ地盤が固く、対抗馬にそれ相当の人材が出てこなければ再選される。

小渕さんも弁護士を含む第三者による調査をし報告したが、顧問弁護士の常套手段で依頼者に不利な事は報告しない。有権者に誤解を招かせる手法だ。

又、小渕さんの場合は、元首相の地盤を継いでいるということで安倍自民党は、山本一太さんが参院から鞍替えするのを諦めさせたり、中曽根さんの孫が出馬するのを回避させた。自民党上げて小渕議員を守ったことになる。

一方、肝心の野党候補というと、こんな田舎選挙区から小渕議員に代わる対抗馬が出ることはない。でても共産党候補者だが当選など出来ない。

甘利さんは第三者による調査を約束したが実施したとは聞かない。メデイアによると、衆院選を控え運動を復活させているという。万一再選されれば「禊ぎは終わった」と胸を張って登院するはずだ。でももう使い捨ての議員だ。

安倍さんが閣僚にでも登用しようものなら内閣支持率は下落し政権も危なくなる。過去に橋本内閣で同じような事案があった。


「自分の部屋でカネはもらっている」「本人も認めている」など不利な条件はあるが「職務権限」「秘書との関わり」など起訴するハードルは高すぎた。

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