2016年8月4日木曜日

小池・都知事の今後?:追及の手を緩めた途端に逆風が吹き始めるか

小池・都知事の今後は容易ではない。「改革」を求める風に乗って当選したポピュリズムの結果だ。期待されている追及の手を緩めた途端に逆風が吹き始める運命にある。

舛添さんの「政治とカネ」問題での都議会、自民党都連議員の右往左往振りは目に余り「ブラックボックス」と批判し改革を訴える小池さんが大きな支持を得たのは理解出来る。

出馬会見での「冒頭解散」「利権追求」「舛添問題検証」はそれなりのインパクトがあった。そして選挙期間中はメデイアを上手く使い、SNSで情報発信、動員、支持の輪を広げていった。テレビの映像で見る街頭演説会場は驚きだった。

そして終盤の敵失に助けられて2位を大きく引き離し290万票を獲得、ぶっちぎりの当選に自民党は大慌て、石原都連会長は増田擁立は自民党本部のマターと言い、でも責任を取って辞任を匂わす。ドンと言われ小池さんが目の敵にした内田都連幹事長も辞任のようだ。

これで一件落着かと思ったら大間違い。これからが本番なのだ。「二輪車であって一輪車ではない」「都民ファースト」と言い合った初日のぶつかり合いは根の深さを露わにした。

そして小池さんは記者会見で、「東京大改革」計画を発表した。

「都政改革本部」を設置し都政の情報公開、7340億円にも高騰したオリンピック開催費を五輪調査チームで検証し「見える化」を促進するという。

又、利権関係の情報を受け付けるシステムも構築するという。都議会、オリンピック関連では利権が蔓延っているとメデイアが報じているが実体の解明も期待したい。

「政治とカネ」、公用車の使用基準など情報公開のルールを作るとも言う。確かに舛添さんの乱脈運用は都民の税金の無駄遣いだった。監査委員会は私用の分は請求するという。
しかし問題の発覚になった豪華な海外主張は舛添さんのごり押しもあっただろうが議会、都庁職員にも責任はある。互いにご利益をむさぼっていたのだ。都庁内のルールかを厳しくチェックすべきだ。

これらを見ると「やる気がある」とも思えるが、あの「冒頭解散」はどうなったのか。あれほどインパクトのあったキャッチフレーズに言及なしでは終わらないだろう。

今、小池さんは議会との関係を修復しようとする考えを匂わせているが、それは「冒頭解散」を消そうとしているのか。冒頭は無理でもこれから小池さんが議会に提出する議案、予算などで議会の協力が得られなければ議会の不信任案提出→議会解散の手もある。

一歩追及の手を緩めると今まで受けていた改革の風が、逆に小池知事不信の風になり失脚も早い。それだけ信認の絆は細いのだ。

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