2017年3月17日金曜日

FRB0.25%利上げ:金融正常化を急ぐFRB,混迷する日銀

「利上げするぞ」「利上げするぞ」と言いながらなかなか機会がなかったFRBが0.25%の利上げを決めた。トランプ政権の政策も不透明のままFRBの主体性を維持し金融正常化に向かうが、一方の日銀は混迷を続けている。

その背景には米国経済指標の好調、20万人を超える雇用増が続く事が判断の基準になったのだろう。そしてドル高を嫌うトランプ大統領の機先を制した決定だった。

トランプ大統領は、大統領選中からドル高を嫌い、利上げを急ぐイエメン議長の任期一杯の更迭を主張していたのだ。

でも、一抹の不安はあるようで年4回の段階的利上げを3回に落とすという。

一方の日銀はどうなっているのか。

政府の赤字財政を補う財政ファイナンス、マイナス金利政策の不評、2%物価目標は黒田総裁に任期中には不可能らしい。

14日の経済財政諮問会議でも招かれたステイグリッツ教授が「今の金融政策では成果に限りがある」と指摘したほどだ。

日銀は今までの「量的」から「長期金利」へウェイトを移し長期金利を「0%程度」に押さえるという。16日の長期金利は0.07%だ。

出口戦略も霧の中、インフレに持って行くには市場にジャブジャブ金を流すより消費税を増税する方が公平なのではないかという指摘もある。

でも、ノーベル経済学賞受賞の経済学者は「消費税増税はダメ、ここは財政出動だ」とアドバイスする。日本の場合、国と地方合わせた借金は1050兆円、対GDP比200%を越える先進国一の借金大国だ(これには債権も持っているので異論もある)。


日銀も主体性を保て。「日銀が潰れる日」はないと言うが、日本国債の値動く次第では日銀の経営悪化の要因になる。

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