2017年3月28日火曜日

築地か豊洲か「総合的判断」:優先するのは学者の「安全」か、知事の「安全安心」か

築地か豊洲か、小池知事は「総合的に判断」すると都議会で答弁しているが難しい判断を迫られている。学者は「安全」と言うが、行政側は「食の安全安心」を優先する。当然に判断が違うのだ。

問題になっていた地下水汚染状況は、今回で2回、環境基準を超える有害物質が検出されたことで地下水処理設備を運転開始したために地下水の流れが変わり環境基準を超える地下水が出て来たのだ。

それだけ未だ有害物質に汚染された土壌が地下に残されていることになる。

しかし、豊洲新市場は盛り土のない事による安全性を別にすれば、地下部分と地上部分はコンクリ-トで遮断され地上の市場部分に有害物質が出てくることはないという安全の見方も分かる。

更に地下水汚染は環境基準の何倍かというレベルだ。「すぐに身体に影響を及ぼすことはない」という研究者の考えも理解出来る。

一方、築地は「汚い、危ない、不衛生」なことも確かだ。私も3回ほど取材に行ったが、狭く、発泡スチロールの箱などが山積する間を運搬車が行き交う光景は驚くばかりだ。よくも事故を起こさないものだと感心する。

床面や排水溝は汚い。常に海水を流しているので細菌類も繁殖しないのだろうが魚介類を扱っている場所とは思えない。

可燃物は所狭しと積まれている。電線も裸のまま敷いてある。消防法に違反しないのかと心配になるが、安全、防災上は問題だ。首都直下地震の心配もされているが大丈夫か。

石原元知事が研究者も「安全」と言っているのだから早急に豊洲に移転すべきで、その間の業者への損害賠償は都にとっては無駄金になる。小池知事の不作為責任を追及していたが、石原さんに言われたくはないだろう。

困った小池知事は「市場のあり方戦略本部」を設け総合的に判断するらしい。どんなメンバーが選ばれるかで結論は決まる。

豊洲への巨額の投資をどうするか。小池知事は石原元知事の「尻ぬぐい」をどう解決していくか。都議選のテーマにすれば更に解決が難しくなる。そのような気がする。


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