2017年4月9日日曜日

米のシリア攻撃で米英仏vs中露:これじゃ世界の安全は守れない

国連の常任理事国の米英仏vs中露が米・トランプ大統領のシリア・ミサイル攻撃の賛否を分けているが、いつまでこんな構図を続けるのか。これじゃ世界の安全は維持できない。何で拒否権が与えられたか知らないが自由主義国vs社会主義国の利権、勢力圏拡大が採決に影響するのだから世界の人たちの平和など二の次だ。

そんな事だから対象国は安保理決議など守ってはくれない。

北がミサイル発射、核実験をやる度に「安保理決議を守れ」と言うが、北朝鮮に守ろうとする気配などない。化学兵器禁止条約では国連安保理の求めを無視している。

今回の米のミサイル攻撃で開かれた安全保障理事会の緊急会合ではロシアは攻撃の正当性、証拠などに疑問を呈したが、中国は米中会談の途中だったこともあってか中立、日本を始め英国、ドイツ、フランスなど多数の国が賛成に回った。

しかし、新聞報道によると、トランプ政権の一国主義が浮き彫りになったらしい。トランプ政権は軍事力の行使では法的正当性にこだわらず単独行動も辞さないと言うことらしい。日本は当然トランプ政権の決意を支持だ。

ロシアはサダト政権と組んでイスラム国掃討作戦を実施中で、サダト政権の化学兵器を使ったとの米国の批判は「侵略行為」と反論した。

他国への武力行使は国連安保理の決議、個別的・集団的自衛権の行使の例があるが、今回の米側の根拠は「化学兵器使用の防止と抑止は国家安全保障上、死活問題だ」と正当性を主張する。

サリン、VXなどを保持する国は日本近辺にも存在する。何時テロ行為として使用されるか分からない。

以前ブッシュ大統領の時にイラクのフセイン大統領が化学兵器を保持しているのではないかとの疑問が出て、国連が調査に入ったが確たる証拠もないままにブッシュ大統領はフセイン大統領討伐に踏み切った。結果は保持していなかった。

今回のアサド大統領は空爆にサリンを使用した疑いは新聞報道などで明らかだ。アメリカに限らず国家の安全を脅かす事態は変わらない。ここはトランプ大統領支持と言うことだ。

国連安全保障常任理事国の一国でも拒否権を行使すれば国連決議の出来ない不合理では世界の安全は守れない。国連に期待出来なければ国毎に行動するしかない。そのためには米国の「世界の警察」的立場は必要なのだ。

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