2017年5月29日月曜日

安倍官邸ー内調ー内閣人事局:加計学園疑惑で運用の悪さを露呈した悪のトライアングル

加計学園疑惑事件で反旗を翻した前川・前文科省事務次官の記者会見に対して官邸は出会い系バーへの頻繁な通いをリークし前川さんを陥れようとする事態は安倍官邸―内調―内閣人事局の運用の悪さを国民の前に晒した悪のトライアングルだ。

内調(内閣調査室)は公安の内閣出張署のようなもので組閣の時などは大臣候補者の身辺調査し就任後の不祥事が飛び出さないように事前に身体検査することで有名だ。今回も前川前事務次官の身辺調査をして出会い系バーの証拠を掴んでいた。官邸が出せと言えば出せるのだ。イメージダウンになる内容なら何でもよいのだ。

内閣人事局は官僚機構のトップクラスの人事を各官庁に任せていては官庁に都合の良い人事をして既得権益を守ろうとする。その弊害を避けるために政治主導に変える組織の変更だった。これによる官邸に都合の良い人事が出来るが、逆に官僚は「官邸には向かうと将来がない」と萎縮する。

安倍官邸が内調、内閣人事局を思うままに使うと総理の都合の良いように政治を行うことが可能になる。

今回の加計学園疑惑事件も恐らく安倍総理が規制改革、構造改革、戦略特区で何か実績を作ることを急いで加計学園の獣医学部新設を無理押しした。担当官庁の文科省の意向も無視したために文科省を混乱させたが、「ある文書もない」と言い張る文科省、「出所不明文書」という官邸に腹を立て、「ある文書を無いとは言えない」と前川さんが立ち上がった。

これに怒った安倍総理が内調の調査を利用し前川さんを陥れ葬り去ろうと企てたと考える。

制度を正しく運用していれば民主的政治が出来たのだが、安倍総理は強権政治で官僚も、自民党も有無を言わさぬ手段に悪用した。

バカに権力を与えると酷いことになる証だ。

テレビの情報番組のコメンテーターも影響を受けた者もいて、中途半端な官邸寄りの発言を繰り返す者も出て来た。飯でも食わされたのか。そのうちにテレビ画面から姿を消すだろう。

今の安倍政治は官高党低の状況というか、官邸に党が追随している状況だ。これでは民意はどう反映されるのか。昔、民主党の鳩山政権の時は官低党高で鳩山総理より小沢幹事長が強く、権力に二重構造を呈し顰蹙を買った。

でも小沢さんははっきりしない官邸に乗り込んで「これが民意だ」と居並ぶ大臣達に大見得を切ったことがある。

今の安倍政権は民意をどうやって汲み上げているのか。悪のトライアングルを悪用して恣意的政治をやっているとしか思えない。



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