2017年5月25日木曜日

官僚機構vs官邸:官僚主導か政治主導か、バランスのとりにくい政治体制だ

今の安倍総理に関わる政治スキャンダルは官僚機構vs官邸の様相を呈し、官僚主導から政治主導に移りバランスのとりにくい政治体制になったモノだ。

現在の安倍総理の規制改革、構造改革、戦略特区にかこつけた森友学園、加計学園疑獄事件を見るとどうしてこうも官僚機構が弱くなったのかと不思議に思うが、その要因は各省の高級官僚の人事を官邸が握るようになってからだ。

従来は政治家がバカでも官僚機構がしっかりしているから日本はやっていけると評価(?)されていたものだ。

政権が変わっても政策の継続性は保たれ、官僚も良く出来たもので新政権、各大臣には必ずプレゼントがある。選挙区に花を持たせるのだ。だから選挙区は大臣熱望だ。

逆に悪いことも出来た。大蔵省(今の財務省)の官僚のコントロールだ。各大臣をコントロールするために大蔵官僚を秘書に送り込み情報収集と大蔵省の政策を吹き込む。

時の政権は大蔵省との距離の取り方に苦労する。

ところが今はどうか。官僚はだらしない。山崎拓・もと自民党副総裁が言うように「ヒラメ現象」だ。必至になって安倍総理の悪事をひた隠そうとする姿勢に唖然とする。これが国家公務員試験に優秀は成績で受かってきたとは思えない。

ついこの間のことを「記憶にない」「見たことがない」「出所不明の文書」あげくは「消去した」と言い張る財務省局長だ。

官僚がだらしなくなったのは、各省の高級官僚の人事を官邸が操ることが出来るようになってからだ。各省の都合の良い順送り人事も官邸からクレームがつき、官邸主導の人事が出来上がる。

厚遇されなかった官僚は恨み、厚遇された官僚は安倍政権を忖度する。

大蔵省の牛耳る人事に反旗を振りかざした官邸だが、今度は逆に官邸が利権あさりを始めた。

その究極が安倍総理夫妻による森友学園、加計学園に絡む大疑獄事件だ。今加計学園事件では前・文科省じみ次官の前川さんが官邸に噛みついた。

教育行政を都合の良いように操られることに文科省トップとして忸怩たる想いがあったようだ。

行き過ぎた政治主導も良くない。官僚機構と政治主導のバランスの取れた政治が出来ないのか。財政再建の財務省、財政出動の経産省、安倍総理は経産省を厚遇するが日本全体を見ているとは思えない。




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