2017年11月25日土曜日

今日の新聞を読んで(120):黒田総裁!「2%物価目標」修正を急げ

日銀・黒田総裁! 「2%物価目標」見直し修正を急げ。安倍総理とは距離を置き修正しなければ日本経済の舵取りを間違える。国内では禄に言及しないのに何故、海外で行き過ぎた金融緩和のリスクを強調するのか。国内より海外で実績を評価して欲しいためか。

朝日新聞(2017.11.25)「ポスト黒田へ動く」の記事を読んで国内でしっかり議論しろと言いたい。

それによると、黒田総裁はスイス・チューリッヒ大学で「日銀の挑戦に間違いなかったと確信している」と熱弁を振るったらしい。中央銀行が強い意志を示せば、物価は上がって景気も良くなるとの期待が高まり、実際に好景気になる」理論の正しかったことを強調したのだ。

確かに当初は円高円安で輸出産業を中心に景気は回復、株安株高で企業収益も上がった。しかし、市場にカネをジャブジャブ流しても一向に物価は上がらない。

量的緩和で市場にカネを流せば、物価は上がり景気は回復するという考えだったが、カネを流さなくても景気が良くなれば物価は上がるのではないのか。それによって企業は投資をし、家計への再分配も増えれば経済の好循環が生まれる。

でも、そうはいかなかったから2%目標は6回も先送りされ、19年度頃と修正された。一方で企業の業績は良くMA、海外投資が活発になるが賃上げ、国内設備投資はママならず内部留保は400兆円を超える。

賃上げがなければ個人消費も増えず経済成長もままならないために、政府は3%以上の賃上げを要求、達成出来なければ優遇税制を見直すと「アメ」と「ムチ」をちらつかせる。

黒田総裁も「賃上げ」を強く要望している。

日銀の期待感も市場はもう飽きたのだ。マイナス金利は銀行の経営を悪化させている。地方では銀行統合が始まったらしい。
金利を下げすぎると金融緩和の効果が反転するのでリスクに注目しなければならないと黒田さんは言う(同上)。リバーサルレートのリスクらしい。

欧州の中銀は量的緩和の縮小を目指しているし、FRBは国内景気にもよるが利上げに踏み切るらしい。2%物価目標を掲げていたが未達でも縮小、出口戦略に方向転換だ。2%のグローバルスタンダードに拘らないのだ。

ところで日本はどうなんだ。安倍総理は出口戦略について「2%目標達成させてから」と国会で答弁していた。まず2%達成しなければならないのだ。だからアベノミクスのエンジンを加速すると言ってみたり、黒田総裁に手腕に期待するという。

黒田さんも任期が近づいてきた。更迭か続投かで新聞は賑わうだろうが。量的緩和策の変更は新総裁でと言う事も出来るし、出口戦略への責任を黒田さんにとらせるのであれば続投だ。

日銀は、政権とは距離を置き金融政策の正常化に向け急ぐ必要があるのではないか。

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