2017年11月8日水曜日

日産無資格者検査問題:ロボット、AIで従業員、経営者の遵法意識低下か

日産の無資格検査が問題になっている。ロボット、AIなどIT技術の開発が進むがそれだけではモノは作れないのだ。最後は「人間の力」がモノを言うのだが、グローバル化でコスト削減は至上命題になり経営者も「人は削減するが物は作れ」の大号令だろう。しかもゴーンさんだ。日本式経営でなく、競走優先のコストカットを再建の重点にしたのだ。

特に品質に関して国に代わって実施すべき完成検査に不正を行っていたのだから経営責任は大きい。ゴーンさんを始め経営トップは引責辞任すべきだ。

私も相当前に日産の追浜工場を見学することが出来た。大きな金型で台車(プラットフォーム?)を成形、金網で囲まれたコンベアーに乗った車体に両側からロボットが溶接し、火花が飛び交う。内装などパーツの取り付けは人間の作業だが、部品は自動的に場所まで運ばれてくる。決められた通りマニュアルに沿って動けば良いのだ。

床では無人搬送のロボットが黄色灯をつけ警報音を鳴らしながら通り過ぎていく。

自動車産業は当時も今も日本を代表する生産管理、品質管理の分野だった。多くの学校も社会科見学を実施している。そこで不正があったのだから驚きだ。

新聞報道では増産体制で人シフトが不十分、経営者のコスト削減優先、団塊世代の退職、国に代わって実施する検査の問題意識の欠如、期間労働者、非正規従業員の問題など多くの問題を抱えていることは分かるが、安全、安心からすると品質管理態勢に問題があったことは企業としては失格だ。

ロボット、AIで生産現場は何とかなっても非正規従業員教育、正規社員の教育、そして経営者の倫理感の欠如は問題だ。

スバルも問題が発覚したらしいが、他の自動車産業はどうなのか。同じ事をやっているのではないか。何時発表するかのタイミングを見ているとするとお粗末としか言いようがない。



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