2018年4月21日土曜日

迫り来る米朝会談:トランプ大統領は合意内容より「やった実績」が欲しいのだ


6月初旬の米朝会談が迫ってきた。トランプ大統領は前のめりのコメントを発しているが、新聞報道の内容からどうしてもうまく行くはずがない。合意内容よりやったという実績が欲しいだけではないか。今までの大統領ではうまく行かなかった朝鮮半島の平和維持に向け第一歩を踏み込んだという実績だ。

北の要求は「金体制の安全を確保すること」だ。それを条件に「非核化」を提案したが段々要求の内容が明らかになってきた。

非核化とは朝鮮半島の非核化だ。だから在韓米軍も対象になる。トランプ大統領はどう判断するか。

以前に駐留費用で韓国にも負担増を要求したことがある。認められなければ撤退、縮小も匂わせた。だから在韓米軍が対象になっても構わないとみているかも知れない。

ところが、日本にとっては困るのだ。在日米軍の役割が大きくなる。そうでなくても辺野古など反対運動が激しい。核兵器の持ち込みなど非核3原則も問題になる。

国防費もうなぎ登りだろう。GDPの1%以内に防衛費の伸びを抑えていたが、今は1%を超えている。米国からの兵器購入は「国難」なのだ。

又、非核化での「査察」、検証作業も問題になる。この過程で北が約束を破る可能性もあるだろう。北は在韓米軍の情報が欲しいところだが、北への査察には抵抗するだろう。

又、基本的に北は非人道行為、テロ国家として世界が見てきた。これが一瞬のうちに解消されるのか。そういう北の金体制を保障したまま南北統一が果たされるのか。

そんな事はあるまい。

どう見ても「対話」ムードではない。トランプ大統領は合意内容よりも「やったという実績」が欲しいのだ。よく行っても「継続審議」止まりだ。

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