2018年4月8日日曜日

トランプ大統領の「保護主義」は行き過ぎたグローバリゼーションの見直し?


アメリカのトランプ大統領の「保護主義」「アメリカ第Ⅰ」あるいは勃発した「貿易戦争」はアメリカに発したグローバリゼーションの見直しの動きではないか。グローバリゼーションにやられた新興国からではなく、利益をむさぼったアメリカから発したことに意義があるのだ。

アメリカのラストベルト地帯の有権者のために産業と雇用を守る事を大統領選で訴え中間選挙も控え実績を示すために、アメリカにとって貿易赤字の大きい中国、日本に対して関税を課す一見「暴挙(?)」にでた。

その過程で今、中国と関税の掛け合いで貿易戦争を呈している。アメリカが主要製品に関税をかければ対抗して中国も関税をかける。

お互いにやり合ってはいるが、「互いに困る立場にもなるのだ」と第三者は見ている。

中国から安価な日常製品が入ってき来たが関税をかけることになると米国内で日常品が高価になり物価高を起こす。逆にアメリカの高品質の材料が入らないと中国では製品が作れなくなる場合もあるし物価高にもなり中国だって困る。

更に中国は特許、知的財産で侵害する事例が多い。日本だって偽物の横行に悩まされている。

低品質製品、高品質製品、それに市場の大きさで各国に独自の影響が出る。

対日本だって安倍総理とトランプ大統領のゴルフ外交に見られる友人関係で対象国を外されると考えていたが、そうならなかったことに日本政府は驚いている。でも専門家は困るのはアメリカだろうと主張している。

これからの日米首脳会談、日米経済対話で交渉が進むのだろうが、繊維交渉、自動車問題など以前にも同様の経済闘争は繰り広げられてきた。何も今に始まったことではない。アメリカの産業が困れば必ず文句を付けてきたのだ。

アメリカが世界に吹かせたグローバリゼーションに今、アメリカが見直しの風を吹かせ始めたのだ。

経済学では、貿易とは二国間で比較優位の原則にたち、互いに優位に立つ製品を売り買いしバランスの取れた貿易でそれぞれの国の発展に役立たせることだ。

ところが今は、バランスが崩れ輸入超過、輸出超過で国の産業、財政に悪影響が出て来たのだ。又、アメリカや欧州で発生した金融政策の不祥事は一瞬のうちに世界を駆け巡り世界不況として波及することになる。

トランプ大統領は「アメリカ第一」「保護主義」で世界に行き過ぎたグローバリゼーションの見直しの機会を与えてくれているのだ。自国にあった政策で社会の再構築に取り組むのだ。

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