2018年5月11日金曜日

加計問題(1):「記憶にない」「知らない」では本丸(安倍)は落とせない


加計問題は10日の柳瀬・元総理秘書官、八田戦略特区座長らの参考人招致を実施、今日(11日)の情報番組で詳細に検証した結果を報道、各コメンテーターが可笑しな点を指摘するがどうにもならない。国民の多くは「ウソ」と思うが官邸筋は「安倍が知らないというのだから大丈夫」と安心感をにじませているのではないか。

今、なんだかんだと手続き上の問題を議論しても既に学部は新設され運営され始めた。安倍総理や加計学園理事長は「出来てしまえばこっちのモノ」と高笑いしているのだろう。

愛媛県、今治市の職員まで会ったと言えば整合性が保てなくなるが、会ってはいけないはずの事業者に3回の会っていることが分かった。

秘書官の仕事のあり方でも問題になる。柳瀬さんは「誰からも命じられなかったし誰にも報告していない」と言ってのけた。では「何のために会ったのか」というと「アポイントを取った人には会うようにしている」と言うのだろう。

でもタイミングとしてもあの時、加計学園の担当者と会うことはまずいのではないかと誰でも思うが、肝心の会ってしかるべき愛媛県、今治市の職員がいたかどうかは分からない。名刺もないというのだ。

愛媛県知事は職員の信用を傷付けたと怒り心頭だ。

戦略特区座長の八田さんは最重要案件だったと言うが、誰からの働きかけもなかったという。安倍総理からも、柳瀬さんからも無かったというのだ。でも安倍総理と申請した事業者の加計孝太郎氏の関係は政府の機関に就任していれば常識で知っているはずだ。

関係者や官邸は否定するだろうが常識では下記のような経緯ではないか。

加計→安倍:今度、うちの者が新獣医学部新設問題で柳瀬秘書官に会いに行くことになった。
安倍→柳瀬:加計の担当者が行くそうだが良く聞いてやって欲しい。
柳瀬→安倍:藤原さんからも聞いています。また連絡します。
会談後
柳瀬→安倍:会いました。他に愛媛県、今治市の職員も同席していました。
加計→安倍:柳瀬秘書官との面会が終わった。うまく進めてくれそうだ。戦略特区構想の最重要案件になって居るそうだ。今後共によろしく。

江田憲司さんが「誰からも命じられず、誰人も報告しなかった」と言うことは秘書官の仕事としてはおかしいと指摘していたが、以上のような経緯をたどったのではないか。親友だからこそ礼儀があるのだ。

野党もなかなか攻めにくい状況になった。証人喚問に持って行っても何罪で追求するのか。国家公務員の行政で「適当な競争を妨害した」とでも言えるか。

「記憶にない」「知らない」は政界で責任回避する常套手段だ。

後は国民が安倍政権をどう判断するかだ。


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