2018年5月17日木曜日

対北戦術の見直しを:国民のためには「非核化」より「金体制追放」ではないか


米朝会談を控え米、北、中国で「非核化」で駆け引きが激しくなっているが対北戦術を考えた時、北の国民のためには「非核化」より「金体制の追放」ではないのか。

金委員長が朝鮮半島の非核化を提案してきたのは在韓米軍の存在が目障りだし、金体制を維持してきた軍部の統制の乱れと軍人の貧困が明らかになりこのままでは金体制を維持することができないと判断し、「親戚と同様大事」と言っていた核・ミサイル放棄(?)の代償に制裁解除、経済支援を申し込んできたのだ。

米国の言う「非核化と金体制保証」が約束され経済支援を取り戻すことができたとしても金一族の蓄財に役立つだけで北の国民の生活改善には役立たないのではないか。

米朝会談の予備会談で半年内の核搬出など核保有国としての維持が出来なくなってきたことも関連して16日、金外務次官が「南北閣僚協議の中止」と「米朝会談の中止の可能性」をにおわすコメントを発表した。

専門家の中には「それ見たことか、いつものやり方」と冷ややかな見方が広がる。北は米に追い込まれてのけん制発言だろう。当然に後見人の中国は把握しているはずだ。

朝鮮半島の非核化は在韓米軍の在り方を含め難しい。それよりも北の国民のためにも「金体制の崩壊」がいいのではないか。

北の国民の生活、安全を取り戻すのだ。経済支援は国民生活の向上、人道支援に役立たせる。国民一人一人に生活物資が行き渡るようなシステムの構築だ。

国際監視団の目の前では一人一人に食料が渡っていたが監視の目がなくなると配給された食料を回収することまでやったことがあるのだ。

スパイ社会を維持していた保衛部も当然に解体だ。政治犯収容所も解体しべきだ。

さらに優秀な人材を国の将来のために役立たせる必要がある。美女応援団、海外レストランでの美人従業員、金一族のための囲い込みなどはもったいない人材の使い方だ。

食料の自給のためには農業部門の育成だ。中国は人道支援で種の供給をしているというが農業のやり方も考えなければならない。

こんな例があった。日本から農業の指導に派遣された人がトウモロコシの植え方を指導したらしい。苗と苗との間を開けることも大事なのだ。当初は収穫量が上がった。ところがその農場を視察した金日成主席が苗と苗の間隔を半分にすれば収穫量は倍になると現地指導したらしい。確かに当初は収穫量は上がったが長続きしなかった。

要は素人の主席などが現地指導した時の発言は絶対なのだ。すべてがこの調子だからうまくいきはずがない。

麻薬などの製造はやめさせなければならない。非合法なやり方で外貨を稼いでいる。日本にも大量に入ってきたらしい。洋上取引でやり取りしていたらしい。

そしてテロ国家、大したことでもないのに金委員長の気に沿わなければ国民を惨殺する行為は野蛮な国家だ。それも公開処刑で公衆の目の前でやるのだから狂気じみている。

南北首脳会談での笑顔にあふれる金委員長の顔を見て信じる人間がいるか。どれが本当の金委員長の顔か。

たとえ米朝会談が中止になったとしても北の国民のための対策を打ち出すことが、それが「非核化」にもつながることなのだ。


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