2018年5月16日水曜日

加計問題(3):「総理が指示したか、指示していないか」決着を



加計問題で安倍総理が戦略特区関連の審議会に指示したかどうかで14日の国会での安倍総理の発言に対して前川元文科省事務次官が反論している記事が朝日新聞(2018.5.16)に掲載された。

何も失う物がない前川さんと認めれば議員辞職しなければならない安倍総理にとってどちらが本当のことを言っているかということになる

新聞記事によると安倍総理は「前川前次官も含め私から獣医学部新設で戦略特区に何らの指示も受けていない」と答弁していたが、前川さんは和泉首相補佐官から「総理は自分の口からは言えないから私が代わって言う」と言われたことから前川さんは「新獣医学部新設は首相自身の強い意向だと認識した」と従来の考えを繰り返している。

前川さんは本当のことを言っていると思う。嘘を言って守らなければならないものは何もない。

一方、安倍総理は「自分が指示した」といえば議員辞職しなければならなくなるので嘘(?)を突き通さなければならない。

しかし、安倍総理が本当に表向き指示していたとは思えない。戦略特区構想での審議でもすでに「加計ありき」で進んでいるので特に発言する必要もない。証拠の残らない口頭で秘書官や補佐官との話で「加計が何とかならないか」ぐらいのことは言っただろうがメモがない。

安倍総理は「指示したという証拠を出せ」と強気なのもここのところだ。

結局は側近連中、官僚が忖度し「首相案件」にし、「加計ありき」で手続きも計画も推進することにしたのではないか。「お尻」も決まっている。遅れれば損害が発生する。官僚はこれしか手段がないと考えても不思議ではない。

結局、加計問題は、安倍総理が友人の加計理事長の念願の新獣医学部建設に尽力したことは確かだろうが直接的証拠はないことになる。

多額の交付金、助成金、自治体からの各種支援で加計学園は潤うだろう。事業者募集で公平さを欠いた行政手続きであったが官僚側に倫理的責任があるがもうできてしまったことだ。

安倍総理の責任を今後どう追及するか。総理としての質の問題だ。

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