2018年5月19日土曜日

米朝会談中止へ:「完全非核化なら体制保証」は間違っていないか


米朝会談でトランプ大統領が目論む「完全非核化なら体制保証」は間違っていないか。功を焦って詰め切れないままの「非核化」で未だ相互の違いがあり詰めにはトランプ大統領、金委員長本人と後見人の習主席の同意を必要とする難しい局面になってきた。

曖昧なままに米朝会談をしても遺恨が残るばかりだ。慌てることはない放置すれば北の国内から不満が高まり変化が出てくるはずだ。

金委員長は中国を味方に付けるために「経済の改革、開放」を目指す経済改革をやると言い出した。

現在、北は金体制維持のために統制経済を取ってきたが、制裁強化、国連安保理決議でままならない状況になってきた。国民の生活は疲弊するが闇市は横行しているらしい。日本も戦後は闇市で今の資本主義経済になってきた。放置していれば国内から経済改革は出来る。

困るのは金体制を維持してきた軍部の幹部、軍人だろう。統制は乱れ混乱しているらしい。政権への不満が高じれば金体制崩壊の始まりだ。

そうなる事を恐れて命とも言える「核、ミサイルを廃棄するから体制を保証し
制裁解除、経済支援をしてくれ」と言い出した。

「核保有国は認めろ」と言いたかったのだろうが米国は「半年以内に核物質などの米国移送」「研究施設の破壊」「研究資料の破棄」などを要求してきたので米朝会談のハードルは高くなった。

米韓が軍事演習を始めたことで金外務次官は「南北高官協議の中止と米朝会談の中止の可能性」まで言い出した。追い込まれたためのけん制発言だろうがトランプ大統領も中止に同意すれば良かったのだ。

ところが新しく分かったことに後見人の習主席と「改革・開放経済」の合意が出来ておりトランプ大統領との会談に言及するというのだ。

これは中国が利権争いに乗ってきたのだ。米朝会談が米中朝会談の様相を呈してきたのだ。

当初は「朝鮮半島の平和、安全維持は私の責任」と言っていたトランプ大統領だが、そう簡単にはいかなくなってきた。北朝鮮の金体制の是非が問題になるとロシアが黙ってはいないだろう。

米vs中露の国連安保理の不都合な構図が見えてくる。


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