2018年5月12日土曜日

米朝会談「大枠合意」?:「核廃棄」「体制保障」は北の国民のためになるか


米朝会談を前に「大枠合意」されたという。「核廃棄」「体制保障」で一致を見るようだが、北の国民はどうなっているのか。金委員長は斬首作戦など怯え、金体制を保障してくれるなら核、ミサイルは廃棄しても良いと言う考えではないのか。

それでは何のための会談か分からない。北の国民の事は考えていないと言うことで良いのか。3才まで朝鮮の江原道で生まれ育ち日本に引き揚げてきた私にとって朝鮮半島の平和、安全は他人事ではない。

新聞報道では会談場所は「世界的注目」より「中立性」を重視しシンガポールに決まったという。トランプ大統領は「世界、北、韓国、日本、中国のための大きな取引」と言っているが功を焦ると成果は中途半端になってしまう。

米朝会談の背景には米vs中露の構図があるのだ。世界の平和を維持しなければならない国連安保理だって「拒否権」を持つ中露の存在でうまく行かない例が多い。

核兵器の廃棄が検証可能で不可逆的に遅延なく行えば、北の体制を保障するというのが米国の考えのようだ。それに対して北は段階的で同時並行的な措置を要求し制裁解除、経済支援も段階的見返しを要求、肝心な所は合意されていない。

難しい点はツートップの話し合い次第か。

結局は「まずは会談ありき」なのだろう。そして詳細は実務者協議を継続すると言うことだ。

忘れてならないのは「北の国民」を置き去りにしてはいけないことだ。テロ国家、厳しい監視社会で国民の生活は疲弊している。

金委員長は制裁解除、経済支援を要求しているが、そのカネは金王朝の蓄財にまわり国民生活は置き去りにされないかと言うことだ。

対北政策は核、ミサイル廃棄とともに北の国民の安全保障であり、金体制の保障ではない。





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